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2022年11月のAI画像作成はどうだった?赤堀堂馬がレポートしてみた

2022年11月はより多くのAI画像生成が作成され、AIを活用した画像編集アプリケーションが普及し、ユーザーは膨大なデータから数クリックで複雑な画像やディープラーニングモデルを生成できるようになりました。

AI画像作成は、ビジュアルメディアの未来を変える可能性を持っており、その可能性は無限大に広がっているといえるでしょう。今回は2022年11月のAI画像作成トピックを赤堀堂馬がレポートします。

 

AIの民主化の扉を開いたStable Diffusion

2022年8月末に「Stable Diffusion」がオープンソース化による無料配布を開始したことで、世界中の企業や個人が実際の業務や創作活動に使用できるサービスを次々に開発するなど、社会へ大きな影響を与えました。

ちなみに、オープンソース化とは、無償でソフトウェアのソースコードを公開し、自由に改良できるようにすることです。

本来このようなAIのソース配布は一部の限られた企業や研究者にのみでしたが、Stable Diffusionの開発企業は「一部の大企業や個人が独占するのは健全ではない」と考え、無料配布に踏み切ったそうです。

 

Midjourneyのバージョン4(V4)がテスト公開

2022年11月5日に、画像生成AI「Midjourney」のバージョン4(V4)がテスト公開されました。Midjourney V4は以下のような改善点や機能向上に成功し、高品質な絵が簡単に作りやすくなったと評価も高いようです。

 

・学習データの中にクリーチャーなどの新しい知識を取得したことで、作り出せる画像の種類や詳細さがレベルアップ

・二人や大人数の人物などを描く際の品質が向上している

・正方形以外のアスペクト比に対応

・解像度の向上 など

 

「DALL-E」のAPIがパブリックベータに

2022年11月3日、OpenAIはGPT-3、Embeddings、Codexに続いて画像生成AI「DALL-E」のAPIがパブリックベータ版として提供開始を発表しました。これにより、すでに300万人以上の人々に使用されており、1日に400万枚以上の画像を生成している「DALL-E」の技術を使って、開発者はAPIを通じて自分のアプリや製品に「DALL-E」を直接組み込むことが可能になりました。

 

OpenAIとは、イーロン・マスクなどアメリカの起業家や投資家など有力な人物が集まり、人工知能オープンソース化を推進することを主な目的とした人工知能を研究する非営利団体のことです。2015年に設立されました。

 

niji・journeyのクローズドベータテスター開始

2022年11月7日、「niji・journey(にじジャーニー)」のクローズドベータテスターの一般募集が開始されました。にじジャーニーは画像生成AI「Midjourney」と「Waifu Labs」やアクションRPG「Arrowmancer」を開発したSpellbrush氏が共同開発した新モデルであり、二次元イラストに特化したモデルになっています。

招待mailが届くと、Midjourneyと同じくにじジャーニのDiscordに入ることができます。英語、日本語、中国語と区分けされており、テスト期間中は何枚でも生成可能でした。

英語で入力したほうが作りたい画像に近くなるのですが、このにじジャーニーのすごいところは日本語だけで入力しても高精度な絵を作り出してくれることです。油絵のようなイラストも、アニメ調のイラストも描くことができ、人間の顔があまり崩れません。

キャラクターシートを作りたかった時に出てきたものです。

某国の擬人化の眉毛氏が薔薇の庭園でお茶会をしているのを作りたかったのですが、どうしても眉毛が太くなりませんでした。完全なる二次創作は難しい。

 

デフォルメキャラクターやちびキャラ、動物、獣人化も可能であり、たくさんのキャラクターが集合している絵も作れます。

ポメラニアンの宇宙戦争、宇宙を駆けるポメラニアンと打ったら出てきた画像。かわいすぎる。私はポメラニアン沼に落ちてひたすらポメラニアンを作り続けましたが、知り合いはハムスターにはまってひたすら作り続けていました。かわいいは正義。そしてにじジャーニーで画像を作ってていいなと思ったことは、誰かがポメラニアンやハムスターなど愛くるしいと思わずにはいられない画像を作り出すと他の人も作り出す所。連鎖して次々とポメラニアンが現れるので幸せな気持ちになります。

 ポメラニアンの擬人化と打ったら出てきた画像。服を着ていれば人と認定されるのか、かわいいけど、と思わず夜中に笑ってしまいました。狐娘の画像(狐の耳と尻尾を生やした女の子)を出している方もいたので、擬人化の概念はあるはず。

 ポケモン感があるポメラニアン。

剣と盾を持つポメラニアンと入力すると武装系ポメラニアンも作れます。

銃撃戦もお手の物です。頼もしいパートナー、ポメラニアン。

二本足で立つ、二足歩行と入れると獣人化したポメラニアンを作りだせるようです。

 

 また、コラージュ素材やシール素材、HP素材、背景素材など、使いこなすことができれば何でも作れそうです。

 中世風令嬢を作ってみたのですが、結構斬新なデザインでワクワクしています。フリルと薔薇と日傘だけでこんなにもオシャレなドレスを生み出すのはすごい。コラージュ素材として使えそうです。バラのアーチがある庭園は背景として安定の美しさですね。カード素材も少しいじるだけで全然オリジナルのカードを作れそうです。

 

 シール素材も作れちゃいます。本当はもっとたくさん作ってあるのですが、多すぎるので一部だけ掲載しています。手帳に貼ってデコると、シンプルな手帳もすごくかわいくなるはずです。

 

 二次元に強いとあって、アニメとか漫画など指定キーワードを入れなくても勝手に可愛らしい絵を作り出してくれます。

 にじジャーニーですごいと思ったところは、「男性、キャラデザ、銀髪、ショートカット、水彩画」と日本語で入力しただけで上記のような画像が出てくるところです。ただ指定したキーワードのものを出すだけでなく、ちゃんとこのキーワードを入力するということは、こういうものをお探しかな?と出してくれるので、これは有料になっても課金して続けて利用したいと感じました。

 

 あと、死の花嫁、墓場、18歳、女子高生、抱き上げる、迎えに来た、悪魔の花嫁、薔薇、棺、のように指定すると勝手にゴスロリにしてくれるのも好きです。その解釈あってるぞ!にじジャーニーくん!!

 さらに、スケールアップもめっちゃレベルが高いなって感じました。4枚めの絵は吸血鬼の花嫁と入力しました。それをスケールアップしたものがこちらです。

 顔の破綻が直っているどころかめっちゃきれいになってるーーーーー!!相変わらず指とか男性の下半身など、おかしいところはありますが、絵が上手ではない私からすると大満足です。ありがとう、こういうものがほしかったんだ!!

 ちなみに悪魔の花嫁はおそらく悪魔という定義がしづらい、もしくは広すぎるから出てこなかったのかもしれません。死神と入力すると骸骨がすぐ出てきたので、やはり学習データの中にあるものの中で試行錯誤して絵を作り出しているんだなと感じました。

空中散歩をしているポメラニアンや水中カメラで撮影しているポメラニアンなど、現実では不可能なものも書き出してくれます。ミニキャラのポーズ、ラフと打つと鉛筆で書いたような絵も出してくれるので、下絵にして絵の練習にも役立てそうです。

 

また、–ar 2:3で作り出せばヘッダーの画像、アイコンとしても使えそうです。

手の部分と髪の毛を塗り足してかきなおし、メガネのレンズを青にしてみました。少し手直しすることで、こんなにも自分好みのヘッダーが手に入るなんて、素敵すぎます。

 

にじジャーニーを利用して感じたことは以下のとおりです。

 

・絵師さんに依頼する時にイメージ画像を渡しやすくなる

・ちょっとした小説の挿絵や表紙を簡単に作れる

・ポメラニアンやコラージュ素材、シール素材無限に生成したい

・日本語でめちゃくちゃ簡単に作れる

 

英文で入力するのが一番効果を発揮できますが、Google翻訳を片手にプロンプトを生み出すのは難しいです。しかし、今回のにじジャーニーは日本語対応で、かつ高精度な美麗イラストを出力してくれるため、英語が苦手でも自分の思い描いたものに近い絵を手に入れることができるのです。

現在は有料になっていますが、気になる方はTwitterで「#にじジャーニー」と検索するとたくさん素敵な画像が出てくるので、一度検索してみてはいかがでしょうか。

 

 

写真や動画の補正・編集ができるスマホアプリ版「Meitu」に「AIイラストメーカー」が追加

2022年11月末、写真や動画の補正・編集ができるスマホアプリ版「Meitu」に新機能「AIイラストメーカー」が試験的に実装されました。「1枚の画像をもとに二次元イラストを生成する機能」といわれており、キーワードを入力する必要がなく、写真をアップロードするだけで美麗画像を生成してくれます。

 

 

自分の顔写真や絵でやってみたのですが、かなり可愛らしい絵に変換してくれます。こうすれば私の絵はかわいくなったのか!と新たな気づきも得ることができました。

「Meitu」を利用して感じたことは以下のとおりです。

 

・文字を入力することなく画像を入れるだけでいい

・アプリなので作りやすく気軽にサクっとできる

・動画も一緒に作ってくれるのでTwitterやYOUTUBEののショート動画などに載せられる

 

画像を入れるだけでこれほど綺麗な画像を作ってくれるので、非常に使いやすく使っていてワクワクするアプリ機能といえるでしょう。動画にしてくれるのも良きです。気軽にサクっとAI画像生成を利用したい方は、無料トライアル期間は1週間ですがいつでも解約できるそうなのでぜひ一度お試しください。

 

 

米グーグルがAIが文章から映像を自動作成する技術を公開

2022年11月2日、米Googleは入力された文章の内容に基づいてAIが高解像度の映像を自動作成する技術を公開しました。説明会では自動生成された45秒の動画が披露されたそうです。

 

 

木の枝に引っかかった風船、キリンが木に向かって歩いているなど複数の文章を入力することで「風船が引っかかった木に向かってキリンが歩いている映像」が作成されています。

この技術が一般にも浸透すれば、映像を作って、それを捏造証拠として提出できるようになるのではと思うと少し怖いですよね。

しかし、この技術は、小説の文章を入力すればそのままアニメや映画を作れるのでは? と小説を書く者としては非常に期待したい技術です。

 

 

まとめ

2022年11月はより多くのAI画像生成が作成され、AIを活用した画像編集アプリケーションが普及した一ヶ月でした。これにより、予算内にリアルで魅力的なビジュアルコンテンツを、人間の手間を大幅に削減しつつ圧倒的なスピードで作成することが可能になったといえます。今後、AI画像生成技術を使って仕事にする人たちがさらに増えていくかも知れません。

AI画像生成の技術は絵が描けない人でも絵を使った作品を作れる可能性を広げる技術といえますが、少しかわいい絵を描くレベルの人たちは少し困る可能性もゼロではありません。逆にAIの技術を利用して効率的に技術を向上させ、絵師としての個人の魅力を向上させれば、どれだけAI画像生成の技術がレベルアップしていっても、絵師の需要なはくならないと私は考えています。以上、赤堀堂馬の2022年11月のAI画像生成レポートでした。

 

 

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